オーバープロデュース

と、今回のアルバム「Too Distance」について世話になってる兄いから言われてしまったが、うん確かにそうかも。
「月曜日の~」「山手通り」「倉沢の森」の3曲はコロナ以前に出来上がっていたのですが、それ以降はコロナ禍でスタジオに集まるのもままならず、やむなくごんのすけ氏と私のコンポーザー同士のメールのやり取りのみで進めることに。ベーシックな部分より先の事はすべて私に一任と言うことでやらせてもらいました。
元からライブでの再現性については考慮しないというコンセプトで制作を始めたので、ブラスは入るわ、ストリングスは入るわ、シンセなんて同時に何台も鳴ってるわ、再現不能なコーラス入れてるわで、決して「バンドサウンド」では無いので、そこが前作「FIRST LEAP」との大きな違い。
でも、今回のコンセプト、「80年代シティポップ」ってそういうバブリーな音の時代だったし、サザンオールスターズもこれでもかってくらいに豪華なアルバム作りしてましたしね。その辺はその時代、出版社のバンドスコアの採譜の仕事してたからよく知ってます。
なので、個人的には狙い通りと言うことで。

実は各楽曲にモチーフというか、想定したコンセプトが有って、そこを目標にアレンジ&ミックスしてます。
【湾岸道路】
Van Halenをバックに中森明菜が歌ったら?というコンセプト。詞はもっと売野雅勇先生的なのだったが、リカさんに「メランコリ~なんて恥ずかしくて歌えない!」と言われて泣く泣く変えた。
【月曜日の代々木公園】
これは、Chicagoのオマージュと言いつつ実はBabyfaceなんですよね。大好きです、80-90年代のBabyface。ChicagoもEW&FもSMAPもBabyfaceも似たコード進行を持つ色んな曲の要素を使ってます。
【ヘリコプター】
ベーシックな部分はコロナの影響が少ない時期にスタジオでバンドメンバーと詰めてあったので、シングル・アルバムバージョン共に比較的「我々の音」として作りましたが、ごんのすけの変態コード進行に難儀しました(笑。アルバムバージョンは途中からどんどん70’s風ディスコ・ストリングスが割って入ってきます。シングルバージョンはワタナベヒロム氏に頼る部分が多いのですが、比較的シンプルでこのままライブでも出来そう。
【偏西風】
バンドサウンドで行こうとスタジオでバンドメンバーと煮詰めてる間に、コロナ禍でリハすらままならなくなり、途中から私がどんどん上物を足す形に。基本は(昔の)R&B系ロックンロールなのですが、ごんのすけと「ブルースブラザース的でいいやん」と纏まったので、あとは私がどんだけ調子に乗って詰め込むかです。ミカバンド、ツェッペリン、ピンクレディーまで、オマージュ詰め込んでます。
【仙台坂】
これはね、ハービー・ハンコックとコリーヌ・ベイリー・レイの「River」をやりたかったんですよ(笑。メンバー皆期待に応えてくれました。
EP「月曜日の代々木公園」に収録されていたのは、私一人で間に合わせに作ったものなので、やっとバンドとして形に出来ました。
【山手通り】
コロナ前に出来上がってた曲。コンセプトは偽ティンパンアレイなので、私のギターも偽鈴木茂です。
【分水嶺】
ごんのすけのデモを最初貰った時、途方に暮れた曲(笑。初めは雀斑(台湾のポップグループ)っぽくしようとしてたのですが、途中から路線変更で山下達郎風に。だったら師匠のギターも必要だろうってんで、最後は松木先生風ギターで締めました。
【倉沢の森】
ごんのすけがレゲエ指定で持って来ました。もっとイナタイ本場レゲエっぽくしたかったらしいですが、リカさんのカラーを考えるともっとモダンな方がいいってことで、スクポリにしました。ワードガールっすよ。
【シフォンケーキ】
これは、私の音楽的バックボーンである80年代ブルーアイドソウルっぽい要素、Babyfaceっぽい90年代R&Bっぽい要素、その他もろもろ全てぶち込みました。大サビのハァ~ア~はちょっと沢田研二「君をのせて」を意識してるかも。このままじゃ絶対ライブで出来ないですね。
【君のいない朝】
アルバム制作終盤にちゃんとしたバラードが欲しいと作った曲。大真面目にアレンジしたので、誰風ってのはありません。強いて言えばこれがミノワ風なのかなと思います。ストリングスはバリーホワイトとかの影響あるかも。
【Take-Off】
これが一番前作を踏襲してる色付けの無い曲です。基本リズムだけ指定して、後はバンドにお任せ。「神宮前」や「井の頭線」の路線ですね。でも、それらもはっぴいえんどの影響があるからね。

我々はアマチュアみたいなもんだし、こういう模倣(オマージュとも言う)をガンガン出来るのもノスタルジーバンドの特権みたいなもんです。でも70-80年代日本のポップス・ニューミュージックなんて洋楽のパクr(ゴホンゴホン)おっとオマージュ相当ありますからね。あ、今でもそうか。

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1stミニアルバム「FIRST LEAP EXPANDED」の入手はこちらから
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