VOXキャビネットBC108のスピーカー交換

VOXがNutubeギターアンプMV50用に出している8インチ単発のスピーカーキャビネットBC108。オリジナルのままでもそこそこ良い音がするのですが、ES-335をメインに使用する私だと、やや音色が甘すぎるというか、場合によってはぼんやりとした音に聞こえます。
そこで、もう少し音のエッジを立たせて、前に出る音にしたいなと思い、スピーカーを交換しました。

MV50+BC108
コンパクトでとってもいいMV50とBC108の組み合わせ。8Ω1発だと25Wの出力。

どのスピーカーに換装するかとなると、意外に8インチ8Ωのギター用スピーカーって無いのです。しかも25W以上の許容入力を確保しないといけません。ゲイン掛けて使うなら余裕はもっと欲しいです。
となると、選択肢はほぼJENSENに限られます。JENSENの8インチはフェライト(セラミック)コアのMod 8-20、同じくフェライトのC8R、そしてアルニコのP8Rの3モデルが条件にあります。Mod 8は許容入力20Wなのですが、無理させなければ大丈夫でしょう。
私が選んだのはアルニコのP8R。他の2モデルに比べると3倍ほど価格が違いますが、やはり長く気に入って使うには良いものを選ぼうと思いました。JENSENのサイトからサンプル音源を聴くことが出来ますので、それぞれの大まかな方向性は判ると思います。

BC108とJENSEN P8R
BC108とJENSEN P8R

さて、交換ですが、適切な工具さえあれば非常に簡単です。はんだ付けも要りません。
先ず、10本の木ねじで止まっているBC108の裏ぶたをプラスドライバーで外します。

BC108裏ブタ
先ずドライバーで裏ぶたを取り外し

スピーカーがむき出しになりますが、取り外す前に端子のプラスマイナスと配線を確認しておきます。交換の後に逆に配線してしまわないように。

裏ぶたを外したところ
裏ぶたを外したところ

通常はマイナスに黒い配線を使うのがセオリーだと思います。今回もそうでしたが、もしかしたら違う場合もあるのかも。端子に+表示が付いているのでしっかり確認を。

端子
オリジナルスピーカーの端子。右に+表示が有ります。

端子はソケットで刺さっているだけなので引き抜きます。固い場合は無理をせず、端子を折らないようにラジオペンチなどで掴んでじわじわ抜くのが良いでしょう。

オリジナルSPとP8R
オリジナル(右)とJENSEN P8R(左)

オリジナルはX16703と言う型番のようです。これをJENSENの箱に入れてC8Rとして売っているのをヤフオクで見かけたのでご注意を。これ自体もそれほど悪いスピーカーではありませんが、ブランド詐欺は困ります。
JENSENの端子はオリジナルとは左右逆です。

コーン紙比較
コーン紙の比較。左がJENSEN

ひっくり返してコーン紙を見てみます。JENSENは昔ながらの紙ですので、扱いに注意が必要なのが一目瞭然です。オリジナルの方はコーティング加工が施してあり、湿気などに強そうですね。

JENSENの取り付け
JENSEN P8Rの取り付け

JENSEN P8Rを取り付けます。ねじ穴は全く一緒なので簡単にポン付け出来ます。ただ、ボルトが長いので、ナットを締める時に浅いソケットレンチだとつっかえてしまいます。メガネレンチやモンキーだと、作業スペースが狭すぎて締め難いです。深めのソケットレンチがあるといいですね。
配線は先に言ったようにプラスマイナスが逆です。

完成
裏ぶたを閉じて完成

裏ぶたを閉じて完成です。バスレフ穴?(持ち手かも?)からちらっと見えるロゴが良いですね。慣れてる人なら所要時間は30分も掛からないと思います。

MV503段積み
MV503段積み

私は50Wで使う場合、上段にJENSENを置いて3段積みにしてます。JENSEN P8R単発だとチリチリと鈴が鳴るような、オールドフェンダーアンプ的な音がします。非常に歯切れのいいスピーカーで満足しています。
これにオリジナルスピーカーを足すと、少しLow Midが足されてまろやかになります。私はほぼこのセッティングで使用します。下段に同じJENSENの音が太めのMod 8を入れるとどうなるか興味が有ります。
なお、CELESTIONだと、フェライトの8インチ8Ωが有りますが、許容入力が15Wなので、あまり無理させなければ使えそうです。EMINENCEは、8インチ4Ω40Wのモデルしか無いので、MV50を4Ω50Wモードで無理せず使う感じでしょうか。

ライブセッティング
私のライブ時のセッティング

3段にしても小さいし、軽いし、50Wも出るし、MV50を入手してからライブハウスにはアンプ持ち込みが多くなりました。いつでも同じアンプで出来るというのは、非常に安心感が有ります。

もし、MV50とBC108の組み合わせで音質に不満を感じている方は、お試しください。お勧めできます。

上記ライブ時の動画。2020.2以降、お客様を入れてのライブは出来ていません。音楽界はこの後どうなってしまうのだろう?

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